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医療機器業界

薬事職(薬事申請業務)とは

薬事職ってどんな仕事するの?

薬を開発してから世間で使われるようになるためには、多くのプロセスを通過していく必要があります。
開発、実験、治験というフローが一般的であり、使用されてからもその製品に関わる情報を収集し、改良していくことが必要となります。
しかし、治験が終わった後に医薬品が病院にそのまま販売されるわけではありません。

薬を使っても良いかどうかの判断は、国の認定が必要となります。
開発された医薬品については厳正に調査され、人体に悪影響が無いかどうかを判断した上で認可されるのです。
これは法律で定められたことであり、世間に出回っている医薬品は全てこの審査に合格されている必要があります。

厚生労働省が医薬品の承認審査をしており、承認してもらうためには、様々な書類を申請する必要があるのです。

薬事職の主な業務は、審査に必要になる書類を作成することです。
またその他にも、厚生労働省との話し合いをする業務や、開発に携わることや、臨床試験の進行状況を確認するという業務もあります。
それらの業務の全ては、製品が承認審査に通るために必要となるのです。

最近では派遣として薬事職の募集をかける企業も増えています。
実際に開発や研究などをやってきたけれど、経験として薬事関係にも携わりたいという場合にも挑戦しやすいでしょう。
研究職、薬事職への転職情報【テンプR&D】

薬事職にはどんなスキルが必要?

書類を作成するためには、基本的な事務スキルが必要になります。
それに加え、医薬品の知識やビジネス英語、公的文書作成のスキルも必要です。

承認してもらうために必要となる提出書類には、法的に書式が決まっている物も多いため、公的文書の知識が必要になるのです。
また、審査に必要な書類の中には「コモンテクニカルドキュメント」という英語で書かなければならない書類もあります。
薬学知識の有無はもっての他で、このような、第二、第三のスキルが業務をこなすためには必要になるのです。

このように、薬事承認の審査を受けるためには、様々な知識が必要となってきますが、中には薬事職未経験の人も雇われることがあるようです。
3種類の知識の内、どれか1つでも身に付けているのならば、薬事職への道があるのかもしれません。

申請以外の業務について

主な業務は製品の薬事承認に申請することですが、薬事にはこの他にも品質管理の業務や、安全管理の業務もあります。
安全に使えるように配慮することや、より良い製品を提供することが、これらの業務の目的です。
製薬会社も企業ですので、このような、製品に関する情報の収集や、製品の改良をして、より良い薬を生産し、供給するのが最終目標であるのです。

薬事申請をしなければ製品として販売することはできませんし、良い物を生産しなければ製品は売れません。
薬の開発から始まり、世に送り出されるまでの全ての工程に携わることができるのが薬事職です。
自身の有用性を証明できるこの仕事に対し、大きなやりがいを感じている従事者も多いようです。