可能性を狭めていないか
人間は、直感的にできるできないを決めてしまう生物です。
「明日までに、1冊の本を読んで感想文を書いてきなさい」と言われた人は、全員ができると考えるでしょうか。
言葉だけを汲み取るならば、たいそうな課題を押し付けられている訳ではありません。
本が好きな人は、すぐに読んでスラスラ文章を書いてしまいます。
しかも、本が限定されていないので自由に選んで読んでしまえばよいのです。
では、本が嫌いな人が同じく感想文を書くとしたらすぐにできるでしょうか。
読者をする段階で気が引けてしまい、1日はおろか何日猶予があっても実行に移すことはないでしょう。
ある人にとっては簡単なミッションであっても、苦手なことを押し付けられた人にとっては無理難題と感じてしまいます。
読者感想文という小学生レベルの課題であっても、できないと決めつけてしまえば永遠にクリアするには至りません。
営業職で働いていると、想像を絶するほどのノルマを貸せられることがあります。
「明日までに5件の契約を結んできなさい」というような業務命令が、日常で発生するのが営業の世界です。
別の仕事をしている社会人からすると、この業務がどの程度の難しさに相当するのか分からないと予想されますが、平均的な成績を収めているビジネスマンでも容易ではないのは確かです。
達成が難しいからといってはなから諦めてしまうのと、威信にかけて挑戦するのでは営業職の可能性を大きく変えることになります。
未来を勝手に予知して胡座をかく人間と、がむしゃらに立ち向かう人間のどちらが営業で生きていけるかといえば迷わず後者と断定されます。
前者は、仕事の難しさに関係なく何でも途中で投げ出す人間です。
それこそ、読者感想文でさえもまともに終わるか分かったものではありません。
可能性を確証にするのは行動する当人の生き方に関係するものであり、成功を手繰り寄せる 人々は微々たる可能性であってもベストなアクションを起こすのです。
営業職は、採算だけを信じて動くのが正しいとは言い切れません。
駄目元でもぶつかっていく勇気と気合いが、功に転じることがあります。
神経を鈍らせてみる
神経質な性格になるほど、先を読んで行動しない特徴が顕わになります。
営業職は、10回挑戦して1回当たるかすら保証されない博打の要素を秘めています。
外すのが、もはや普通となる仕事です。
新人の頃は、あてが外れて落ち込むこともあります。
ただ、契約が取れないくらいで泣き寝入りをしていては務まりません。
神経を麻痺させて、少々の出来事ではめげない自己をつくっていく必要があります。
物事に過敏になるのではなく、鈍くなって前進できるビジネスマンを目指して働いていきましょう。