どのメーカーにも必要なマーケティング
企業がどのようなサービスをしていてもついて回るのがマーケティングです。
マーケティングで得られた情報を元に生産効率を上げるという手法は、今や一般的に浸透した合理的な方法であると言えます。
大企業の場合には、マーケティングの仕事を専門とした部署もあるなど、現在ではその重要性には拍車がかかっています。
生産を開始する前に情報を集めることにより、消費者が欲している物を提供するという目的がマーケティングにはあります。
これにより、売れ残るような商品を余分に生産することは無くなり、より効率的に利益を追求できるのです。
現在マーケティングは国内でも取り入れている企業が増えていますが、これは大企業の取り組みや利益の上がり方を見て、自社でも必要だと受け入れられたことを如実に表していると言えます。
医療機器業界のマーケティングは特殊?
医療機器は、直接的に人の命に関わることもあるため、製造業の中でも特殊な存在です。
また、医療機器メーカーが取り入れているマーケティングもそれに伴い、一般的な意味でのマーケティングとは少し異なってきます。
日本国内の医療機器メーカーの中でマーケティングを専門に行っている部署を持っている企業は少なく、同様の業務を営業部でMSである社員がこなしている場合が多いです。
ですが、外資系の医療機器メーカーの場合には専門の部署や、専門の従業員が雇われていることが多いです。
したがって、もし医療機器関係でマーケティングの仕事をしたいと思っているのならば、日本企業よりも外資系の企業の転職先を探してみると良いかもしれません。
医療業界のマーケティング職は「プロダクト・マネージャー」と「マーケティング・コミュニケーション」の2種類に分けられます。
業務の内容はそれぞれ分けられており、プロダクト・マネージャーの場合は市場調査や製品のブランド力を向上させるための諸企画立案、学術セミナーの企画など、その職務は多岐にわたります。
こちらは製品自体の情報調査が主な仕事と言えるでしょう。
マーケティング・コミュニケーションはそれに対し、企業自体のブランド力を向上させるための仕事を任されています。
企業の広報を担当していると言い換えても良いかもしれません。
どちらの業務も大切であるとはいえ、それらの組織を持たない日本企業が悪いというわけではありません。
各社の営業担当者はこれらの情報収集業務や企画業務を、通常業務と並行してこなしていますし、その方法でこれまでの成績を上げてきたのです。
日本企業の場合、開発や製造からマーケティング等の情報収集までこなさなければならないため、営業担当者は多忙を極めますが、その分得られるやりがいも大きな物になるはずです。
医療機器業界マーケティングの求人傾向
プロダクト・マネージャーは競合分析やマーケティング戦略策定、営業や学会へのプロモーションも行います。前述の通り、職務の域は多岐にわたり色々な仕事を任されることもあるでしょう。
仕事を任されたときにでも遂行させるためには、英語が必要となることも多くなります。それは本社が海外であったり、開発が海外で行われているということもあるためです。英語を身につけることは必要不可欠だといえるでしょう。
業界未経験者の求人傾向
業界未経験だと、基本的なマーケティングに関する知識や実務経験が必須となり、さらに必要な論理的思考能力ができるかという点が問われます。
外資系ともなれば、もちろん英語は必須スキルとなります。業界未経験から始められるケースは少ないでしょう。
麻酔器や人工呼吸器を取り扱うメーカー
装置系医療機器を取り扱っているメーカーだと電子機器の知識が重視されます。機械や工学、電気や電子に関する学部出身が優遇されるケースもあります。
カテーテルなどのディスポーザブル機器を取り扱うメーカー
科学や素材、材料に関する学部出身が優遇されるケースもあります。知識が開発に役立つことでしょう。